奥村土牛は、画家志望であった父親のもと10代から絵画に親しみ、梶田半古の画塾で生涯の師と仰ぐ小林古径に出会う。モチーフは花鳥、人物、風景と幅広い。 半古や古径から学んだ写生や画品を重視した姿勢を生涯貫き、筆を幾重にも塗り重ね、清らかで温かみ溢れる作品を描き続けた。 土牛という雅号は、寒山詩の一節「土牛石田を耕す」から父親が引用して付けた。