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ART FAIR TOKYO 2023 山田啓貴 山本雄教 藤田勇哉 魏嘉 小俣花名

至峰堂画廊では、アートフェア東京2023にて、ここしばらくの「今という時」をテーマに山田啓貴・山本雄教・藤田勇哉・魏嘉・小俣花名の5名の作家の作品を発表いたします。

●招待者のみ
3月9日(金) 11:00 – 19:00
●パブリックビュー
3月10日(金)~12日(日) 11:00 – 19:00
※最終日のみ16:00まで

至峰堂画廊ブース N023

●入場料
前売4,000円 /当日5,000円(税込)
●会場
東京国際フォーラム ホールE 東京都千代田区丸の内3-5-1

山田啓貴 Keiki YAMADA

山田啓貴「聖告」 油彩・テンペラ、91.7×133.3cm

昔の記憶やエピソードをモチーフとして描いてきたが、子どもの頃、絵描きになろうと思った大きな出会いがあった。
一人っ子の私にとって、いくつかの画集と百科事典は話し相手であり相談相手。なんでも知っている百科事典さんは、ばあちゃんちに行く楽しみでもあった。中でも、なんだかよく見るレオナルドのウィトルウィウス的人体図は、特別な思いとなって心に残った。ルネッサンスや中世の絵に対する思い入れはここから始まったのかもしれない。
どんな風に暮らしていたんだろう。いつか行ってみたいな。という気持ちが次第に大きくなり、この絵はどうやって描くんだ?と変化していったのだ。
コロナ禍という時代はたくさんのものを見せてくれたが、こんな情熱までも再燃させてくれたのは驚きだった。コロナ前にイタリアで会ってきたガブリエルに「もう一度会いたい!」。
去年の個展ではガブリエルもマリアもいない受胎告知の情景を描いた。これは一貫して制作してきた背景の無い静物画と同じく、本当に描きたいものは描かず空間に閉じ込める。という手法で、なんとも美しい天使は描かずに心の中に留めておきたかったのだが、制作も佳境になったころから、天使だけを描きたい。と思い始めた。
その後はガブリエルから受けるイメージとして猛禽類の羽根を調べ、梟を描くことを決めていたのだが、「天使を見たい」という声もいただき制作を始めた。自分の描く空間のイメージはやはり記憶してきたものの集合体で、様々な風景が詰め込まれている。実際に色々なものを描いた結果が暗い背景に落ち着いた。
そう、そして気づいたのはコロナ明けにはまた会いに行こう。何ならそばに住んでみたいとまで思ったこと。トスカーナの風景ばかりが今、見えている。

山本雄教 Yukyo YAMAMOTO

山本雄教「Blue mountain」アクリル絵具、金属箔、ブルーシート 258×347cm

《Blue mountain》は、ブルーシートに金箔と絵具を用いて富士山を描いた作品です。
チープで使い捨てられるような存在のブルーシートが、金箔と対比し富士山の色となることで、景観上疎まれるようなビビッドな青色が、鮮やかで魅力的に変貌します。
一方で、今作は富士山のシンボリックな存在と価値、それゆえの形骸化もテーマにしています。薄っぺらさや虚飾性を内包した富士山のイメージを、ブルーシートと金箔を用いることで形にできるのではと考えたのです。
この青い山と対面したとき、果たして皆さんの目にはどのような存在として映るでしょうか。

藤田勇哉 Yuya FUJITA

藤田勇哉「YF872」 油彩・綿布 91.0×65.2cm

自分が生まれる前からある、古い物に心が引かれます。それをつくった人の気持ちが、染み込んでいるように感じられるのです。私は今回「時と記憶」をテーマに、懐中時計やカメラを描きました。実際に手に取って見ることができない物は、それがつくられた時代や場所について調べたり、作り手や所有者の気持ちを想像したりしながら、時間をかけてモチーフと向き合いました。手触りやにおいのようなものを、どうにかして描きたいと思ったのです。

魏嘉 Zia WEI

魏嘉「あるようでなかった夏 - summer that seems to be there and not there.」
アクリル・オイルパステル・クレヨン 130.3×162.0cm

この作品では、これまでよりも少しずつ実験的なことをやっているような気がします。 期待されていた映像的な結果には至っていませんが、現在の作品の段階を記録として、さらなる表現の可能性を模索していく。この作品を作る過程は、生活を記録する喜びでもあり、この作品を通して、2022の夏が私にもたらした物事や感情を見ることができるのです。

小俣花名 Kana Komata

小俣花名「麻雀」2020 年、S100 号(1620mm×1620mm)
吉祥麻紙、墨

私の父は新潟の田舎育ちで、母は東京の都会育ちです。双方の家の環境・文化は全く正反対で、例えば父の実家に行くと東京の母の実家にはない、目に見えない枠組みがあります。「女、子供」と「男たち」という名の枠組みです。多分、このお正月にする麻雀も「女、子供」には分からない「男たち」だけの楽しみなのでしょう。「女、子供」は入ることのできない「男たち」だけの秘密部屋に、スケッチブックを持って、私はどきどきしながら忍び込みました。