《Blue mountain》
富士山は、日本人にとってはアイデンティティといえるような象徴的な存在ですが、様々なメディアを通し繰り返し目にするイメージは、その実体から離れ形骸化しているようにも思えます。
今作は平塚から見える富士山を描いていますが、私自身が実際に目にしたものではなく、ガイドブックや旅行サイトなどに掲載されている、理想的なイメージを元に描いています。
そんなある種の薄っぺらさを内包した富士山のイメージを、ブルーシートと金箔を用いることで表すことができるのではと考えました。そして富士山は、明治以降に教育現場を中心に日本の象徴として共有されてきたものでもあります。それゆえに、その形骸化は様々なものに当てはめて見ることが可能でしょう。
山本 雄教
9月11日に平塚市美術館で行われた、山本雄教の公開制作の様子を至峰堂画廊Youtubeにて公開いたしました。
制作した《Blue mountain》は、ブルーシートの青を活かして、金箔と白のアクリル絵具で富士山の姿を描き出した作品です。
実際の作品は、平塚市美術館で開催中の記念展「わたしたちの絵 時代の自画像」にて展示されています。
作家の一円硬貨を使ったフロッタージュ作品も展示されていますので、ぜひ足をお運びください。
■市制90周年記念展 わたしたちの絵 時代の自画像
10月1日(土)~11月27日(日)
9:30~17:00
※入場は16:30まで
※月曜休館
平塚市美術館
神奈川県平塚市西八幡1-3-3
詳細はこちら(平塚市美術館のホームページに遷移します)